2013年2月4日月曜日

第1回マインドフルネス勉強会

2月2日井上ウィマラ先生をお呼びして第1回マインドフルネス勉強会を開催しました。
医師、保健師、助産師、看護師、リハビリ(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)診療事務、心理士など沢山の職種、在宅診療・緩和ケア・精神科・健康管理室・保健所・児童相談所など様々な専門科の方々が院外からも多くの参加を頂きました。



マインドフルネス瞑想とは、
・注意集中力を高めるための体系的訓練
・一つひとつの瞬間に純粋な注意を向ける
・今まで意識していなかったことを意識化する
・リラクセーション、注意力、自覚、洞察力をもたらし、その人の潜在的能力を開発するための器(構え、姿勢)
・思い込みの枠から抜け出し、全体性に触れることにより癒しのプロセスを開く

です。これらは、治療困難な慢性疼痛から高血圧、摂食障害、パニック障害などの治療にも効果があるとされアメリカでは治療として取り入れられています。


今回セッションは
・念:今ここを思い出し続ける(忘れない)心→一秒前、0.1秒前を思い出す体験
・記憶による“私”の認識が成立する以前の純粋体験に触れる体験
・自分の呼吸、他人の呼吸に注意・集中・触れることで、接触<つながり<一体感<全体性(<スピリチュアルなものに触れる体験)に個々に「気づき」に得る体験をしました。


医療者はとかく「人のために」と話し、自己犠牲をすることがあります。
私自身も誰かの役に立てることが喜びで看護師を続けています(他の仕事からの転職組なのですが一番続いている仕事です)。でもどこかで不安を抱いていました。緩和ケアに携わるようになり、『自分を大切にできる分しか人を大切にできない』と聞き、ハッとしました。私は看護のやりがいと楽しさに魅せられ、仕事をしていることが生きがいになっていました。そして、私自身は人に喜ばれることでしか自分の存在意義を感じられないこと、それは自己満足であったのではないか、と思い悩みました。そこから色々な研修会・勉強会に参加をしました。そこで出合ったのが井上ウィマラ先生であり、マインドフルネス瞑想でした。
まだまだ自分を大切にしているわけではありませんが、少しずつ変わることで気持ちがより楽になり患者様やご家族と向き合えるようになりました。自分のきっかけを是非色々な方に知って欲しいと思い、数年間の準備期間を得て、当院での勉強会開催へとなりました。がん拠点支援事業でサポートくださっているメディカルスタッフのご協力があり今回の開催になりました。感謝の気持ちでいっぱいです。


【参加者から】
〇瞑想や呼吸のワークを行いながら、ありのままの自分を感じる事が、どういうことなのか、というのが、腑に落ちた感じがしました。今でも瞑想は言ってきましたが、今日ここに来られたことで、また深い気づき、生きる喜び、自分をありのままにさせてあげることについて、うまく言えませんが、分かる入り口に立てた気がします。私たちは人に触れ、感じ、治療をすることが仕事であり、治すことにこだわりやすいですが、そのひとつひとつについて、自分が感じることをフィードバックすることそのものに意味があり、それをシェアリングすることで自然に治癒ということについて、より俯に落ちる形で納得できました。これからの勉強会にも参加したいと思います。とても有意義な時間をありがとうございました。


〇今回の研修で、人の呼吸に合わせるセッションを体験してみて、これだ!!と思いました。相手の呼吸に合わせ、相手の言葉に合わせながら会話をすることを実践していきたいと思います。

〇相手の呼吸をみるのは始めてのことでした。援助職としていかに自分がふだんクライアントを十分に見ていないか、ていねいさを欠いていたか、気づかされました。モニタリングされる側も無意識のうちに相手を感じて反応していて、相互作用が生じているように思いました。

〇経験年数を重ねるごとに、他のスタッフに対して苛立つこともありストレスを感じることもあります。今日のセッションで自分が他者に対して“いい、悪い”と価値判断していたことに気づき、また、口うるさい自分は嫌われているんじゃないかと思うことがさらにストレスになっていたこともわかりました。“いい、悪い”と決めつける自分を許すことから始めてみます。スーッと心が軽くなった気がします。ありがとうございました。
次も楽しみにしています。
 
感想の一部です。

5時間という時間があっという間でした。
有意義な時間を共有させていただきました。参加者の皆様へ感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
次回は9月14日9時~16時(予定)です。井上先生から出された『宿題』を通し学んだことを共有しましょう。
今回参加できなかった方、ご興味をもたれた方はご連絡ください。


(文責 千葉)

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