2012年12月26日水曜日

安房地域がん看護勉強会(在宅ケア)

12月21日は安房地域がん看護勉強会の最終回でした。
最終回のテーマは「在宅での看護の実際」です。
 訪問看護師は「家に帰りたい」という“ご本人の気持ち”と「家につれて帰りたい」と言う“ご家族の思い”を確かめ、その人の望む場所で最期の時までその人らしく生きることが出来るように寄り添い、支えています。この気持ちは病院の看護師も同じだと思いますが、医療・治療モデルから生活モデルでより個別対応できるのが訪問看護師さん達だと得意とするところだと思います。
 がん終末期の退院調整では、準備期間が短いこと、その短い期間で調整すべきことが多い(①意志確認②医療の継続③生活の継続)ことがあげられます。退院調整看護師もいますが、やはり病棟看護師でも出来る人から速やかに始めることが大切です。家族の介護力が在宅療養の鍵となります。本人は不安でも家族が家につれて帰りたいと希望される場合は自宅での看取りが可能となることが多いといわれています。また、自宅に帰ってから、訪問看護師さん達がかかわり、介護の不安を一つ一つ解消していくことでより安心して過ごすことができるため、病院で考えている以上にご自宅での介護はご本人だけではなく、ご家族にとっても安心したものとなります。ご自宅で過ごすことは、それだけで社会的苦痛やスピリチュアルペインを軽減するとも言われています。それは、ご自身が自分の存在を少しでも確認できるからです。在宅で最期まで過ごせることはとてもすばらしいことだと思います。だからといって、在宅ケアが全てとも限らないとも私は考えています。「どこで過ごしたいか」はそれぞれの価値観があり、一人ひとり違うし、家族関係によっても違うと思っています。しかし、「帰りたい」「帰してあげたい」と言う思いをキャッチし、時期を逃さず調整することが看護師の役割だと思いました。(千葉)
 

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