2012年10月12日金曜日

外来化学療法棟レクチャー

月1回の外来化学療法棟ナース対象の緩和ケア勉強会が本日ありました。

あるナースによるエッセイを題材に、医療現場における感情労働の現状について話し合いました。
自分の存在を脅かす病気に罹患した患者が、自己愛の傷つきから生じた荒れ狂う激しい怒りやつらさを医療者にぶつけることなど、ごく日常的なことです。特に患者ケアの最前線で働く看護師には相当なプレッシャーが向けられます。患者から否定的な感情をぶつけられた場合は、同じような感情の連鎖が医療者自身にも生じてしまうものです。しかしながら、どういう状況であれ、医療者には常に平静の心を持つことが求められており、それが時に非常に困難なため、大きな葛藤が生じます。自分はだめな医療者なのではないか、という自己嫌悪に陥いることもあります。もうこんな仕事はやめてしまいたい、と職場を離れる決心をする、ということにもなってしまいかねません。

そうした困難の多い仕事のストレスがあっても、医療者が日々仕事を続けるためには、仕事を頭から切り離せる気分転換の時間を確保することが必須です。また、チームの仲間が困難事例を気軽に話し合い、支え合える職場環境が求められます。
私たちの職場はそのような環境になっているでしょうか?一人ひとりが取り組むべき課題です。

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