2012年10月1日月曜日

精神科・疼痛緩和ケア科合同抄読会

先週金曜日は、前回の続きで、井上ウィマラ先生のエッセイを読みました。井上先生は、日本とビルマでの仏教の修行期間を経て、欧米で瞑想を教えながら心理療法を習得された方です。

患者さんのスピリチュアルケアの実践には、患者と家族の関係(家系図)を掘り下げることが大切であること、また、患者の生育歴情報も重要な鍵になるといいます。また、ご自身の生育歴を振り返りながら、どうして今のような仕事をするようになったかを理解する作業についても触れられています。

キリスト教ではメメントモリ、仏教では死念という修行があるといいます。人はいつ死ぬか分からないということを忘れず、今ここに与えられた瞬間に感謝しながら、精一杯生きることが、日々の安心につながるということのようです。患者や家族にはそうしたことを要求することは難しいですがが、死に行く人に寄り添う作業をしっかりと行うためには、まずは自分自身にそうした心構えができているかどうか、日々問いかけるようなことが求められるのかもしれません。皆様はどうお考えでしょうか?

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